UTMB2012⑤ ~les houches retour~ゴール♪

les houches retour~ゴール

ようやく朝がきて、les houches retourのエイドに到着。
ここまで72Kほど、とにかく下りのダメージ軽減と
心拍を上げすぎない事のみに集中して走ってきた。

タイム、順位ほぼ意識することなく(実際、抜かれすぎてわけわからない
コース図なども全然見ていなかった。最早、たんたんと走るのみ。

そのせいかどうか、多少の疲れはあるもののダメージはほとんどない。
逆にこれでいいのかな?と思うほど。

エイドで日本人の方と遭遇。なにがしかの関係者っぽい様子。
この方から残りは大した高低差もなく、最後の10K程度はロードである、
ということを聞く。
現在の疲労度合いからすれば、特に問題なさそう
と思ったのが大きな間違いで‥

ライトをしまい、エイドを出ます。ここから7Kほど登りのロード。
日も明るくなり、先も見えてきたということで、快調に歩く。時に走る。
そして下り。もう大丈夫かな、と思い、ここも順調に(あまり脚温存を意識せず)下る。

快調な頃にとった写真。よい風情です。
P9010082


そこからまた登り。ん~?なんか思った感じと違い、そこそこハードなような‥。
おなかの調子も悪いし‥。
ちょうどすれ違った日本人ランナーさんに、今後のコースについて聞いてみる。
「まだ結構な感じの山を2つ越さなければならない」とのこと

これは予想外。先のエイドで聞いた話と違うような‥。

地図を確認せず、人の意見を鵜呑みにしたのは自分のミス。
信じたいという気持ちが働いてしまったよう。
おまけにここにきてP波襲来につき、側道に入ってマーキング
調子に乗って山1つぶん無駄なエネルギーを使った。
おなかPP(結局このあとゴールまで計5回ほどマーキング)
すっかり体力が奪われる
エネルギー切れ。おなかPPを心配するあまりジェル少な目。
18:30かかったが、ジェル6個、エイドごとにバナナ2、3きれ。
これではあまりに少なかった。
最後の山に向かう諸口で水切れ。
先のエイドでは、それほど必要なしと考え補充しなかった。
ハイドレに水を入れるのは億劫だという思いもあり、
結局50Kすぎくらいから補充をしていなかったと思う。
水が切れたという事実に対する精神的なショックは大きく、この山の下りで
川の水を見つけるまで大幅ペースダウン。

と、すっかりヨロヨロとなりつつ、最後のエイドへ。

のこり10Kここからは、やっと平坦なロードにと思ったら、
シャモニーに入るまでほぼトレイルで、軽いアップダウン付き。
弱ったカラダには十分ハードで、追い上げるどころかヨロヨロ度合が増加

そんな中の1枚。牧場の真ん中を走ったりもします
P9010084


それでもシャモニーに入るとより大きな声援が
沿道ではアレアレ(行け行け)コール。すでにゴールしたランナーからも温かい声援。
両脇の子供たちからはハイタッチを求められ、すっかり優勝者気分
ラストの直線に入り、アナウンスの声が気分を盛り立て、感動のゴール

なんというか、この空気、この状況に自分がいられることがうれしく、
身内が充足感で満たされます
(あとあと、レース内容について後悔することとなりますが)
ちなみにこの時もNHKらしきカメラに取材されましたが、
またもや気の利いたことを言えず。カットです。
(というかDVD発売されるのでしょうか?TV放映はないそうです。)

ゴール後
ゴール横にて完走ベストを渡されます。日本人のボクには「オメデトウゴザイマス」とのこと。
これ(完走ベスト)のために、えらい苦労させられました。

過酷な状況であったと言えども、160Kから100Kへとコース変更されたため、
完走率が上がり、途中で完走者へ渡すベストが無くなってしまったとのこと。
後日郵送だそうです。

さらに奥のテントでは、エイドで支給されていた食べ物などが置いてあります。
(PPとはいえ)もう気を使う必要なし。
チーズ、サラミ、その他手あたりしだい口に入れ、唯一エイドになかったビールをいただきます

そして宿に戻り。トイレ直行

着替えて、他のランナーのゴールを見ました。(むろんベスト着用
皆が完走者を暖かく迎え入れ、完走者はそれぞれのパフォーマンスでゴールシーンを
楽しんでいます。
コース、距離とも大きく変わってしまいましたが、距離103K、累積標高約6000m。
それなりに大変なレースであったことを考えれば、ゴールの喜びもやはり大きく、
帰ってくるランナーのゴールシーンは感動的でした。

⇒ゴール翌日の表彰式、雑感などへ続く