夏季休暇になったので、富士山に行くことにした。
もちろん?普通に五合目までバスで、ということはしない。
静岡市から走っていき、富士山を登る。下山後は160K地点まで
走って、100マイル達成、という予定。
夜の9時、自宅を出発。
一応、「ゼロ富士(田子の浦港から富士山頂までを往復する大会)」を意識して、
最寄りの”用宗港”を経由し、一路富士山頂を目指す。
富士宮まで
富士川までは、ロング走イベントで何度も走っているので、問題なし。
ただ、真夏なので、夜とはいっても気温が高く、当日は湿度も高かった。
2時間前後の間隔で、コンビニ休憩をとるが、最初から全然食欲がない。
もっぱら口にするのは、豆乳、ヨーグルト、エナジーゼリーなどの
流動食みたいなものばかり。
富士川までたどり着くも、いつにもまして疲労の色が濃い。
まだ40Kなのだが‥。
富士宮に到着し、富士宮口に向かうスカイライン手前のコンビニでしばし考える。
食欲不振に加えて、疲労度も高い。おまけに、気分も悪くなってきた‥。
これで山頂までいけるかな?
30分ほど逡巡している間に、空が白み始めた。
夏休み中で時間的な制約はないし、ゆっくり行けば何とかなるか、と考えなおし、
取り敢えず先に進むことにする。
富士山頂まで
西臼塚の駐車場まで、ゆっくり進む。
ゆっくりなら何とか走れるし、明るくなってきたので、気分も持ち直した。
徐々に気温も下がってきているので、何とかなりそうだ。
西臼塚から村山古道に入り、富士宮口五合目を目指す。
五合目に到着し、そのまま山頂を目指す。
ただ、補給が少ないせいで、力が入らない。
このままだと、ハンガーノックの可能性がありそうなので、7合目くらい(かな?)
でカレーうどんを食す。
当然のことながら、飲み物も食べ物も高い‥。
軽くテンションが下がるが、補給効果はあったようで、その後は休まず山頂へ。
富士山に登るのも久しぶりだ。
とにかく、出不精で、アウトドア派ではないから、
わざわざクルマに乗って遠出する気がおきない。
所有車が25年ほど乗っている、31馬力の虚弱外車、というのもボクの行動面に
ネガティブな作用を及ぼしていることもあるだろう。
幸い、山頂は快晴だった。風は冷たいが、動いていれば防寒着を着用するほどでもない。
下界は雲海が広がって、全く見えない。
お鉢を回って、御殿場登山道から下山。
大砂走りをササっと走って下るつもりだったのだけれど、ガスが出てきて視界ゼロ‥。
どこを進んでいるのかさっぱりわからない。
予定では途中トレイルに入り、西臼塚まで行くつもりだったけれど、
もちろん入り口がわからない。
仕方がないので太郎坊まで下りてしまい、スカイラインを富士宮まで走ることにする。
スカイラインもひどく視界が悪い。
その割には、通り過ぎるクルマはボクの横をビュンビュンと通り過ぎる。
彼らはガスで視界が悪く、雨も降っているスカイラインをランナーがいるとは
思っていないだろう。
この先、20K余り走って行って、ボクに気づかないクルマが発生する可能性は‥。
ボクはものすごく怖くなってくる。
ロード、しかも登り坂を走り、ガスで視界が悪く、雨で寒く、気分も再び悪くなり、
食べ物も尽きた。
水が塚駐車場についたところで走行距離は103K。
時間は夕方5時で、これから暗くなり、スカイラインにおける自分の存在は
益々はかないものになる。
まあ、はっきり言って、これ以上走る気がなくなり、水が塚駐車場で終了。
バスで御殿場駅に戻り、電車で静岡に帰ることにした。
今回はあまり体調がすぐれず、コースも単調で精神的にもこたえた。
そんな状態で、終始一人だったのも良くなかったかもしれない。
山小屋での食事は割高だし、バス代・電車代は余計な出費だったし、
御殿場での温泉代は高かったし、シューズは壊れたし(これは想定内)、
なのに汚れきったシューズで帰らなければならないし、
電車は何らかの理由で遅れたし‥etc
早い話、今回の企画は失敗だった。
ロング走は、それなりの準備が必要だな、と改めて思った次第でした。