IZU TRAIL JOURNY~その③

 仁科峠~土肥駐車場
仁科峠を越えると、伊豆山稜線歩道を走る。
このパートは走れるトレイルも多いし、
高い木々の無い稜線は見晴らしも良いので、
一見気持ちのよいパートではあるのだが、

上り下りに木段があったりもする。
これが走る際にはなかなかやっかいだ。
段差も木段の配列も不規則で、一歩では足りないほどの長い
配列・段差の木段が続くこともあれば、1段飛ばしでないと、
走れないほど短い木段もある。
木段自体が濡れていると滑るし、土がえぐれているとつまづくし‥

疲労もこのあたりから現れだす。
これも例年のパターンだ。そして今年も同じパターン
緩やかな登りでも走るのがいささかつらくなってきた。
特にハムストに疲れを感じる。

平坦・下りは問題ないが、登りのペースが著しく落ちてきた
コースに最後のエイド土肥駐車場の手前2Kほどの舗装路がある。
例年、この坂をヘロヘロペースで走りながら、「我ながらみっともない
ペースで走っているな」と思う。
今年こそは、そんな思いをしたくない、とそれなりの気概を持って
臨んだつもり、だったが、やっぱり今年もヘロヘロペースで走ってしまった
土肥駐車場へ到着。シシ汁をいただく。
寒かったので温かな食べ物がおいしい~

 土肥駐車場~ゴール
相変わらず登りは遅いが、最後のエイドを過ぎゴールも見えてきたため、
少しは頑張って登る。
ゴール手前9Kくらいで、一旦緩やかな登りの続く舗装路に出るのだが、
その直前に3名ほどのランナーにパスされる。

ボクの周りには、近くを走っていたランナーを含めて5~6名ほどの
ランナーが見える。
大概、後半に追いつかれたランナーを再度抜き返すということはない。
追いついたランナーのポジティブな心理状態もあるし、
ボクの気持ちの弱さもあるし。

でも、今日はここで考えてみる。
気づいてみれば、レース終盤にみられる太ももの筋肉痛は全然見られない。
ヒザは痛いが、それ以外で痛い部位もない。
つまり、今日のレースによるダメージは、ほぼないといっていい。
70K近くも走ってきたのに‥。

これって、結局のところ「自分自身を規定しない」という当初の目標と
対極にいるんじゃないか?
無難なペースで、無難なレース運び‥。
逆算してみると8:30はおろか8:40分台も危ない時間帯‥。

あれこれと考えてみたら無性に自分に腹が立ってきた。
ここからでも、やるべきことはやらなければ。
少しずつペースを上げ、下りの林道に入ってからさらにペースを上げる

周囲にいたランナーさんを、自分も心配なくらいのペースでパスする。
先方も、えらい勢いで抜かしていくボクを驚いたように見ている(と感じた)。
「なんだコイツコワッ」と思ったかもしれない。
目の前のランナーさんをすべて抜かし、ついでに今まで見えなかったランナーさんも抜かし、
ロードに出てからもペースを緩めず、2名ほど抜かしてゴール
自称「怒涛の追い上げ」で無事?8:45。

まあ、最後は帳尻合わせになったが、最低限のことはできたかな?

 ゴール後
ゴール後、温泉に入りに行く。
順位も早い方だから、並ぶこともなく更衣室に入れたのだが、
そこで知り合いのランナーさんと遭遇。もう浴室から出て着替えているところ
そのランナーさんは同い年で、2・3度同じレースに出たことがある。
前回のITJもほとんど同じ時間にゴールしたし、過去のレースも似たような時間帯に
ゴールしていたから、走力も同じくらいだと勝手に思い込んでいた。
(先方の方が少し速いかな?)。
なのに、すでにお風呂からあがっている

何気にタイムを聞いてみたら驚異の8時間切り
さらに順位を聞いたら入賞してるしっ

ボクとは約1時間差。まあ勝手に自分と同じだと思っていただけで、
そもそも次元の違う世界にいたのかもしれない、というかそうなのだろう。

MAMMの時といい、今回といい、同世代の知り合いにとても速い方々がいて、
タイム・順位はよいとしても、走力の圧倒的な違いと、この年齢にしての可能性を
意識させてもらい、それはとても感謝しています。
ボクも頑張れば、彼らに少しは近づけるかも。

自分の不甲斐なさを嘆きながらも、のびしろがあるかもと淡い期待を抱きながら、
それなりに疲れていたので、帰りの電車で合流したヒデさんと、
早々と帰途についたのでした。
IMG_3141

 なお、結局右のヒザ痛は発症せず。よかった。
しかし始終痛かった左ヒザは翌日以降、歩くのも難儀するほど痛くなった
(数日後、ジョギングできるくらいまで回復)