UTMFその4

 すばしり~山中湖きらら

ここから三国山への上り。いや~きつい
息上がる、でも心拍上がらず、頑張っても心拍130くらいまでしか上がらん。
登りを終えると、走れそうな気持のよいトレイルが続く
しかし、最早走れなくなっている。いわゆるこれが登り脚の売り切れ状態というやつか。

常々、”登りの(あるいは下りの)脚が終わった”という表現をされる方がいるが、
ボクにはよくわからなかった。
もちろん疲労はする。しかし”脚が終わる”のに登りも下りもあるのかしら?
要はエネルギー切れということではないのか?などと考えていた。
まあ実際そういうことなのだろうが、ここに至り、登りは緩やかな登りでも
走ることに困難をきたし、平坦な場所でも危うくなってきた
下りは重力に従い、なんとなし脚が出る程度

もうストッパーとかなんとか関係なく、登れるだけ登り、下れるだけ下る。
もちろんスピードは著しく落ちている。
おまけに水分補給のタイミングが散漫になってきたせいか、おなかがゴロゴロし始めた
これはまずい兆候だ‥

どうにかこうにか山を下りて、わずかばかりのロード。ほとんど走れない。
キロ7分か8分か?”走れる坂は走る”などと思っていた数時間前がウソのよう。

山中湖きららへ到着
ここには今レースを見に来ていた家族に遭遇。
仔細あって、40歳半ばになっても半パンでピョンピョン飛び跳ねている元気な自分を
見てもらいたい気持ちがあり、誘った次第。
事前に知らせていた時間より大幅に早く到着したので、幾分の期待感を持って
驚いていた。
なので、事情を説明し、早い話「もうダメ、ゴールには行くがいつになるかわからんよ~
ということを話した。
ゴロゴロしたおなかのためにトイレに行き、バナナ・コーラ、家族が用意してくれたおにぎり1つをいただく。

 山中湖~二十曲峠

もうダメと家族に伝えたのは、ウソ偽りない。
ロードと林道はほぼ歩き。石割山までの、きつい登りは言うに及ばず‥。
ここらで、暑くなってきたので、本栖湖で着用した上着を脱ぐ。
試走の時は、ここがスタート地点だった。「本番なら100K過ぎている。どんな感じになっている?」
こんな感じです。予想をはるかに上回る疲労感。ここまで動けなくなるとは‥
石割山を下る、下りの脚も不味い感じになってくる。おなかも相変わらずゴロゴロしている。

エイドに到着。早速トイレへ。そしてバナナ・コーラ。
ここで少しばかり座って考える。今まではただ座っているということはしなかった。
補給をしたり、装備のチェックをしたり。
でも、もうアカン。リタイアも頭をよぎる。
しかしいつものことながら疲れたからリタイアというのもいかがなものか、そもそも
疲れるために参加しているようなもので、疲労はリタイアの条件にはなるまい。
まして、こうしている間にも疲労をこらえて走っている人たちがいるのに‥。

もう全部歩いてゴールしたっていいじゃん。それはそれでよい経験。
それよりなにより、恐怖の杓子山までの登りさえ終えてしまえば、あとは最終エイド。
そこからの登りは試走でも経験済み、さして急な登りではなかった
行ける‥か?まあ行こう。考えているだけでは前に進まん。