丹後ウルトラマラソン~その②

 スタート~終盤の峠まで

まだ日が昇らず暗い中をスタートする。心拍計もないので、日常走っている時の心拍を意識しつつ、ペースを守る。
スタート後、割とすぐにアップダウンのあるコースになる。やがて日が明け始めると、コース右に日本海が見えた。見た目は取るに足らない海なのだが、普段目にしない「日本海」というだけで少しテンションが上がる

各エイドでは、バナナを一切れとスポーツドリンクを1杯飲むことにする。
雨はまだ降っていない。気温・湿度とも高いので汗をかく。
序盤は皆元気なので、どんどん抜かれる。中には早くも息が上がっている人もいたり‥。「絶対、最後まで持たないだろうな~」と思うのだけれど。

高低図は事前に数回確認していたが、峠の折り返しと、終盤に大きな登りがある以外は、比較的平坦なコースが続くと思っていた。ところが、走ってみればアップダウンの連続で、平坦なところは少ない印象。
自然体力が消耗し、苦戦しそうな予感がする

30Kすぎ、坂道を下っていると右足が攣った
そのうち、左足も攣った。まだ30Kしか走っていない。あと70K走らなければならない。
疲労が重なれば、足を攣る機会は当然多くなる。手持ちの塩熱タブレットは5つくらい‥ピンチ
水分・塩分とも足りなかったかな?と考え、これ以降のエイドではバナナに塩をつけて、スポーツドリンクも2杯づつ摂取するようにする。

経験上、40Kを過ぎたあたりから、ランナー間での位置が安定し、50Kを過ぎると疲労の重なったランナーが落ちてきて、順位を上げていく、というレース展開がいつものパターン。
ところが、今回は40K過ぎでもランナー間の位置取りに動きがあったり、前方から疲れ切ったランナーが下がってくる、ということが少ない。
それどころか、自分自身も疲労を感じてきた
先週の白峰三山に行った疲れが残っていたかな?あまりペースが上がらない。

やがて終盤の登りに差し掛かるが、だんだんと下がってきたペースが、絶望的なレベルまで落ちてきた
心拍はそれなりに上げているのだが、脚は全く前に出ない。いくら登りが遅いとはいえ、こんなに遅かったかな?後方からくるランナーに抜かれて、その姿はすぐに見えなくなる。
いつもと逆の展開じゃないか

長く苦しい登りをやっとのことで終えて、下りで巻き返しを図るが、疲れてしまって、やっぱりスピードが出ない。そのうち、手先がしびれてくるのを感じる。これは明らかにハンガーノックの兆候‥