えちごくびき野ウルトラマラソン~④

 峠~平坦なところ

峠を走る間に踵が痛み始めた。
ヒヤリとしたが、しばらくしたらおさまった。
ペースは常に一定を保った。本来ならば装着した心拍計の数値をもとに
ペース管理するつもりだったのだが、これが全く役に立たない
ボクの最大心拍数はおよそ180拍/分だと思われる。
それなのに表示される値は190だったり210だったり。死んでしまうっ
なので応援バスでエイドに来ていた奥さんに預けてしまった。
したがって、ペース配分は自分の感覚だけで行っていた。

峠パートを終えると、かなり直線的なコースとなる。
平坦なコースをイーブンペースで走り続けるというのは、肉体的にも精神的にも
ひどくこたえる
このあたりですでに80K地点まで来ており、走ることに飽きてきていた。

だけど、今自分にできることはやらなければならない。
最近ベストセラーになった「嫌われる勇気」でいうところの”ダンスを踊る”ように。
この瞬間、自分が踏み続けられるだけのステップを踏むだけ

 平坦なところ~ゴール

海岸線が近くなってくると、ようやくコースにも変化が現われてきた。
約50K過ぎからはひたすらコーラのみで補給していたが、終盤のエイドで、
”海賊汁”なるものを勧められる。
味噌汁にわかめ、エビ、つみれなどの海産物が入ったものだった。
ピュアそうな中学生らが勧めてくれるのでつい
美味しかったけれど、こちらも先を急ぐ身なので、エビは残してしまった。
(殻つきだったので仕方なく)

90K地点を過ぎると、海が見える。
緩やかな下り基調ということもあり、キロ5:30前後で走れる。
ここらあたりから1K毎でキロ表示の看板が出てくる。
疲れているカラダでは1Kを刻むのが長い
ランナー間の差もあるので、前方に誰の姿も見えないことも何度か。
ラスト1Kくらいでようやく前方のランナーをとらえる。
争い事は全く好まないたちなので、ゴール前でつばぜり合い、というのも嫌だな、と思う。
なのでラスト1Kになったところで猛ダッシュ(しているつもり
ゴール前のレッドカーペットが現われてようやくスピードを落とす。

ゴール 9:13:13(ネットタイム

ジャージを着たピュアな中学生が大勢ゴールで迎えてくれる
その後も、疲れて座っているボクの代わりにシューズについたチップを外してくれたり、
預けてあった荷物を取りに行ってくれたり、飲み物を持ってきてくれたり、と
何やかやと世話を焼いてくれる

せっかくのお休みの日を勝手に100K走っている人たちのために使って‥。
ありがとう。火曜日はお休みにしてもらってください

沿道の応援は暖かく、エイドの補給職は美味しく、中学生はピュアで
この大会の評判の良さも納得
あと信号待ちがなければ100点なんだけどな。
(都合4回ほど止まってしまった。肉体的にも精神的にも結構ダメージある)

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