グランレイド・カター~その⑥

◆ レース後
翌日は、雲一つない快晴です。私にとっては嫌味としか思えないくらい気持のよい天気です。当日早朝から別の42km部門のレースが行われています。彼らはさぞ気持ちの良いレースができたことでしょう。
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100マイル、100km、42kmのランナーがごっちゃになったゴールを観戦し、表彰式、アフターパーティーの行われる受付会場へと向かいます。
個人的にはあまり気の晴れないレース結果となってしまいました。コースを何度も間違え(大きなものは3回、小さなものも入れれば10回ほど)、少なくとも1時間はタイムロスしてしまいました。挙句の果てゴール地点がわからないという体たらく。何よりもいただけないのは、途中疲労と眠気に負けて、まともに走らなかった区間がある、ということです。結局いつものとおり私は自分に負けてしまいました。

42km部門、100km部門と表彰式が行われ、いよいよ100マイル。始まるとすぐに責任者(と思われる)の一人、シェリーさんが、私に近寄り、「ちょっと待ってて」と言ってきました。はるばる遠く日本からやってきた唯一のランナー。“はるばる来たで賞”みたいなものでもくれるのかな?と妻と話していたら、なんと総合9位ということで、壇上に呼ばれました。本当の入賞です。

これまで年代別の入賞はいただいたことがありましたが、なにせ40台後半の平凡な1ランナー。これまで総合入賞などありませんでした。マイナー(失礼)とはいえ初めての入賞がフランスでいただけるとは‥。石でできたプレートと商品を渡され、晴れやかな気持ちになります。ロストもしたし、自分にも負けたし、でもまあいいか♪

表彰式の後は、同会場でアフターパーティーが開かれます。中世風の衣装を身にまとった大道芸人のショーは陽気で楽しいものです。皆にふるまわれた料理は“カスレ”という郷土料理です。カモ肉とソーセージとインゲン豆の煮込み料理で、これがとても美味しい!当地に到着してから料理店でもカスレを食べましたが、当会場で食べたカスレは、それを上回る味でした。デザートにでた“クレームカタラーヌ”というやはり当地のプリンもとても美味しくいただきました。お酒はもちろん参加賞の赤ワイン。少し辛めのワインでしたが、もちろんおいしい。100マイルを走った翌日なので胃腸は疲弊していたことと思います。その割にたくさん食べてしまい、その後、随分と苦しい思いをしました。しかし、アフターパーティーはぜひ出席されることをお勧めします。
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◆ 総評
このように、レース内容については満足のいくものではありませんでしたが、運よく入賞はできましたし、旅行そのものは楽しいものでした。コースも全般的には私好みです。なによりも当レースに関わるスタッフの方々の暖かな対応や、私とすれ違う際、必ずと言っていいほどあいさつを交わすランナーの清々しさ、これらが「グランレイド・カター」というレースを印象深いものにしてくれました。可能ならば来年もぜひ参加させていただきたいと思います。

最後になりましたが、挙動不審の私たちに、真っ先に「コンニチハ」と声をかけていただいたレイモンドさん。彼女がいなければ私たちの旅はこれほど快適なものにはならなかったでしょう。そしてレース責任者のミッシェルさんやシェリーさん、そして私たちのわがままな要求にこたえてくださったスタッフの皆さんにこの場を借りてお礼を申し上げます。
もちろん、当レースを紹介、コーディネートしてくださったフィールズ・オン・アース様にも感謝いたします。