FROM静岡TO高尾100mile ~ 聖地巡礼① ~

相変わらずの新型コロナウィルスの影響により中止が続くマラソンイベント。
影響はボクの出るはずだった「神宮外苑24時間チャレンジ」「チャレンジ富士五湖」にも及んだ。
レースは中止となるが、これまでの準備等にかかった経費があるので、エントリーフィーは返還できません、というのは、まぁ理解できる。
元々、趣味などは余剰資金で行っているわけだし、昨日生まれたばかりの赤ん坊でもないから自分の懐事情だけを考えて独りよがりの発言を公共の場で言うつもりもない。
‥ないが、ロングレースは比較的高額なエントリーフィーを請求される。
それらがバッタバッタと中止に追い込まれた場合‥「カネ返せ~」と言いたくなるのは致し方ないですよね?

結局、持て余したエネルギーは先週の「アオトラ105.5周」と同じく、別の場所で発散することとなる。

高尾に「Answer4(Living Dead Aid)」というショップがある。
Answer4はトレイルランニングギアを扱っているガレージブランド。
個人的な印象では、コアなオシャレさんor速い人が使用しているブランド。
オーナー自らが100マイラーで、その経験を生かしたギアづくりを行っている。
ボク自身も、長いザック探しの旅を経て、Answer4に落ち着いた。
「Answer4(Living Dead Aid)」ではクラフトビールも扱っていて、ショップ内で飲むこともできる。
しかも、走って行けば1km=10円分割引をしてくれるそうだ。
静岡から高尾まではおよそ100mile=160km=1600円割引。‥中々じゃん♪

◆ スタート前
メンバーはいつもの〇井くん、〇ッチーとボクの3名。
天気はいきなり雨‥。先週(アオトラ105.5周)と同じパターン。
しかも全国的に寒気が入り込み、真冬並みの寒さだそうな。
「月例100mile」では、寒さにはたびたび苦い経験をさせられた。
防寒対策は、背負っていく荷物の重量軽減策とのせめぎあいのため、毎回何を持っていくか悩むことになる。
レインジャケットは途中で浸水してしまうだろうから、濡れが気にならないベースレイヤーを着ることにしよう。
ベースレイヤーなら軽量だし、気温の下がる夜半にも有効だろう。雨が上がればレインジャケットも乾くし、ある程度冷気をシャットダウンしてくれれば、自分の発熱とベースレイヤーで耐えられるハズ。

◆ 日中
序盤は20kmに一度、コンビニエンスストアに寄る。朝昼夜の食事はきちんとしたお店でとる。大雑把なルールを設定しスタート。
雨は激しくなったり和らいだりするが止む気配はない。予報では3時くらいには上がるらしいけれど‥。
気にしたところで仕方がない。なるべく余計なことを考えないように黙々と走る。
お昼過ぎに富士市に到着し、ずぶ濡れのまま和食屋さんに入る。
止まぬ雨、冷えたカラダ、進んだ距離以上の疲労、盛り上がるはずのないテンション。
早くもDNFのイメージが鮮明に浮かびはじめ、〇井くんと止める可能性について語り合う。

雨はやがて上がるらしいが、気温はどんどん下がり、夜を迎えると予想される御殿場辺りでは0度近くになるという‥。
寒くなるとは聞いていたが、そこまでの想定はしていなかった。
今のままの装備で足りるのか?途中ユニクロでダウンでも買うか?いっそのこと、近場の温泉でDNFにするか?
重苦しい不安を抱えたまま、再スタートをする。

雨は沼津市を走っている頃に上がった。やれやれ、良かった。
沼津から御殿場を目指し北上するわけだけど、目の前に広がる夕方の山々が白い‥。雪ジャン。寒いジャン。ひたすらヤバそうなので、集中して現実逃避することにする。
聞いたか読んだかしたが、あらゆる事物は物理的なモノではなく、エネルギーの集合体とのこと。
ボク自身もエネルギーの集合体に過ぎないわけだ。
寒いとか、痛いとか、低次の周波数に意識を向けると、それらが具象化し、それは自分にとっても苦しいだけ。
だから、エネルギーである自分を意識して、苦しみから逃れる‥。要するに現実逃避。まぁ、結局のところ寒いし痛いし。