2023 FTR100 ~その2

■ 後半~ゴール
A7“長念寺”はライトアップされていてキレイ。
しかし、問題発生。お腹の具合が悪くなってきた。
個人的ではあるが、おなかの調子の良し悪しについてはひどく過敏になる傾向がある。
何かしらの兆候があると、ほんの少しのことでも気になる。これが地獄への始まりだった。
疲労もたまってきて、食欲が減退してきたこと、気温が下がってきて冷たい飲み物を欲してこなかったうえに、飲み物を飲んでおなかの調子がさらに悪化してくるのでは、という懸念も追い打ちをかけた。

 

ペースは落ちてきたけれど、でもまだこの時点では大きな問題はなかった。
A7からA8“高山不動尊”までもハードな区間というのは聞いていたが、“高山不動尊”は「彩の国」でも通る区間ではあるし、ある程度なじみがあるから気分的にもそれほど心配はしていなかった。

 

上り下りを繰り返し、“諏訪神社”というところからいったん降りて“高山不動尊”に登り返すのだが、ここで一気に疲労がきた。心拍が上がりっぱなしで下がってこない。地獄の始まりです。

どうにか“高山不動尊”に着いたけれど、このあと次のA9までも登りは続く。A9からゴールまではほとんど下りだから、この区間だけ我慢すれば何とかなる、と鼓舞して、先に進みます。
でも、そんな希望的観測などほんの少し上っただけで「こりゃムリだな」というのが分かるほどの息の荒れよう。この頃には足も筋破壊が進みすごくイタイし。
これはまずい。
補給が足りないのは十分すぎるほどわかっているけれど、水分摂るとおなかがゴロゴロするから飲みたくないし、固形物は飲み物がないと飲み下せないから食べるのイヤだし。
そしてダメ押しに気持ち悪い‥。気を抜いたら吐きそう。
病人並みに口を湿らす程度に「レモンティー」と「うす茶糖」を飲みます。まぁもうほぼ病人だけど。

 

全然力が入らないから、舗装路のほんの少しの傾斜もほぼ歩き。木段の上りなんて、前世にどんな悪いことしたらこんなとこ登らされるんだってくらい苦しい。
もう、「ロングトレイル向いていない」とか「これでトレイル引退する」とかそんなことばっかり考えていた。
いやほんと、こんなに苦しかったのはいつ以来か?ってくらい苦しかった。

 

どうにかA9“県民の森”に到着。もうほぼ下りだけだから。何とかなるか?
下りといっても、ガレていたり、木段だったりで下りにくいっ!。脚も痛いから、ほぼ同時に出たほかのランナーさんはあっという間に視界から消えていった。

 

何とか我慢してロードへ。山から下りてきたのに、ロードに出たらメチャクチャ寒い。ゴールも近いし我慢できないほどでもないので先を急ぐ。
ロードを何とか走るも最終盤は往路A1までの一部を逆走するコースなのでトレイルを少し登らなければならない。普通なら走って登れるくらいなのだが、もー走れない。
どうにかしたいがどうにもならない。ヘロヘロしているうちにゴールが見えてきてゴール。

19:00:03‥
時計は“ナビモード”にしていたので、タイムはほとんど見ていなかった。あと3秒くらいなら我慢して走ったのになぁ。

※ボクはGarminを使っているが、今回のレースで唯一良かったのが、この「ナビモード」。
ロングレースになると、走っている途中、何度もコースロストの不安に駆られる。大会側もスタッフを配置してくれたり、テープを貼ってくれたりしているのだけれど、目印と目印の間の間隔が開いていたり、夜間、コースが明瞭でないところではどうしても不安になってしまう。
だけど、この機能があればオンコースにいることがすぐに分かり、安心して先に進むことが出来る。
この不安が取り除けたことは本当に大きい。

 

とにかく寒いので、バスを待たずに歩いて駐車場に向かい、武甲温泉で一息つきます。
大変だったのはその後で、帰路に向かう途中、嘔吐し、道の駅やコンビニで仮眠をとりながら、帰ることになりました。カラダ中イタイし、内臓荒れまくりだし、皮膚カサカサだし。寿命ちょっと縮まったかもしれません。

 

ただ、「もー絶対ロングトレイル走らないっ!」って誓ったのに、「もうちょっと補給をうまくやったら‥」などと考えられてきたあたりは回復してきた模様。