トレニックワールドin彩の国~その③

◆ 南回り2周目
なるほど、ゆっくり走ると、心肺に負担が少なくて、ペースが安定するし、下りでもトレイルの状況を確認しながら走ることができるから、つまずいたり転んだりする心配がない。
転倒の危険性はもちろん減るし、躓くだけでも精神的な動揺はあるからそれがなくなるのも良い。
すっかり気に入って、その後も、この感じで行く。

2周目になると日が落ちて、大分涼しくなってきた。予報では少し寒いくらいの天候なのだけれど、走っている分にはさほど気にならない。なので、序盤に心配していたカラダの色々な変調も、いつの間にか気にならなくなった。

昨年は、2周目に入った直後の大高取山の登りから、やや絶望的な疲れを感じ始めていた。
まだ60Kにも達しないのに!?
体力的に消耗してしまったから、悲観的なこと以外考えられないし、何を考えても“止める“という結論に向かってしまっていた。
けれど、今回はその後の桂木観音を過ぎても、高山不動尊を過ぎても、竹寺を過ぎても、絶望的な疲れはなかった。だから“止める”ということも一切考えなかったし、淡々と走り続けることが出来ている。
快調な2周目は、快調でない2周目を走るランナーさんを徐々に抜くことになる。
ここらあたりから、昨年の自分を見るようなランナーさんが散見される。コースわきに座り込んだり、仰向けに寝転がったり‥。夜だし、結構冷え込んでいるし、「大丈夫ですか?」と確認しながら通り過ぎる。まぁ、疲労面でいえば“大丈夫じゃない”のだろうけど‥。

それに比して結構好調な自分。1周目に見た”イケてるランナーさん”のごとく、走れそうな区間では極力走る。そしてこれが思った以上に走れる。大器晩成か?いよいよ花開いたか?
調子に乗って走っていたら、途中、ひどいコースロストをしてしまう。全然誘導テープがついていない区間があって、おそらくコースは間違っていないと思うのだけれど、テープがついていないのはどうしたことか?と長い間右往左往してしまった。
そうこうするうちにライトの電池が切れてしまったので、電池交換をしていたら、後続のランナーさんがやってきて、結局、テープがついていないだけの正しいコースだ、ということが分かった。1周目にも2度ほどロストをやらかしているので、結構な時間をムダにしてしまった。

まぁ、それでも予定より1時間も早く到着した。