おんたけウルトラトレイル100K~その3

 第三関門~ゴール

とりあえず、気持ちよくトイレに直行
気持ちよくトイレから出て、ソーメン食べて。
そうこうしていたら、後続が続々到着し、続々出発する。
早い話、調子乗って抜かした分、まるまる抜かれた

ならば自分も早々に出発。
しかし、調子に乗った代償は、思いのほか早く払わされる。
疲れて全然登れない

ここから、またもや苦行の始まり。
走っているんだか、走っていないんだかくらいのペースで
登り、なんとか2名くらい追いつく。

一言メモ
ボクはなるべく登りでもなるべく走りたい性質だ。
よく言われる歩くことへの罪悪感というか敗北感というか、本当は場面に合わせて
上手に組み合わせればよいのだが性格なのか未熟なのか、そういう感情を
抱いてしまう。でもこれはほんの数パーセント。
あとは、一旦歩くと、歩きの状況と走るべき状況の見極めがつきにくい。
精神的にすこぶる弱い自分としては、どっちかわからない場面ではまあ歩く

川は低きに流れる」そういう弱い心を断ち切るために
走るのだがそれも数パーセント。

最大の理由はズバリ”歩くのがすごく遅い
今回にしても、歩いているランナーさんに一向に追いつかない走る自分を再発見。
ようやく追いついたとしても、全然突き放せないから、精神的疲労感もひどいものだ。

第二関門~第三関門では意識すらすることのなかった登りの長さが、第三関門以降は
例年以上に長く感じた。

ついでに5K毎の距離表示も全然たどり着かない。
それでも80K地点に到着。時間は‥12:00まであと2時間15分くらい‥。
あと20Kを2時間余り。平地ならいざしらず、アップダウンとダート道では絶望的。
う~ん‥まさか12時をまわってしまうとは‥
ショックを引きずりつつ、どうにか残りは下りを残すのみとなった。
この頃になると、天気はすっかり回復し、暑さがこたえる。
そして最後の下りは、うんざりするほど長く、うんざりするほど暑く、うんざりするほど
道が悪く、うんざりするほど脚が痛い。
それでも走れるから走るけど、このパートが、おんたけで一番苦しいのではないだろうか?

しかし、よいこともあり、ここでHOKAの威力が火を噴く
疲れはピークに達し、脚も地面からのショックを吸収できない。
足場も悪いが、そうそう足場を気にする気力もない。
ゆえに、べた足で一直線というリスキーな走りになってしまうのだが、
全然イタクナ~イ(足の裏は)。
疲れた、疲れたけど下りでは歩いてなどいられない。
どこだ?90Kの標識~っ(あったのかな?見つけられなかった)
気温が上がったせいか、時折ムッとするような草いきれが押し寄せる。
なるべく木陰を探して走る。う~んまだか~最終エイド。その前に90Kの標識~

と思っていたら、90K標識の前に最終エイドに到着(ん?)。
時計を見たら、まだ11時前(んん?)
なんだろう、よくわからないが、あの距離表示は間違っていたのか?
これがOSJ品質ということなのかな?
何はともあれ、思っていたより早く、それは安堵
だけど、最終エイドには残り8Kとある。
たしか、前回は「あと6Kで~す」と聞いたような‥。

もうええわっとにかく出発じゃ
最後の下りの間、誰にも追いつかず、誰にも追いつかれなかったが、
ここにきて、前方にランナーさん発見。
先方もここまで来たら、最後の頑張りを見せるだろうから追いつかないよね。
といいつつ、調子悪そうに歩いているランナーさんをパス。
ここで”残り4K”の表示(ちなみに最終エイドからここまで2Kほど‥)
アフロかぶって暑そうなランナーさんをパス。
ウェストポーチで走り切ったランナーさんをパス。
最後の登りも、歩くように走ってなんとかゴール

 ゴール後

タイムは11:16。前回と2分しか違わなかった。1年かけてこれだけとは‥トホホ
しかしいただいた完走証を見てみると‥。
なぜか順位だけは60番台から20番台に上がっている?
てっきり40番台くらいかな~と思っていたので(第二関門で、他のランナーさんがスタッフさんに
順位の確認をしていた時にそれくらいのことを言っていた)、少し驚く。
そしてそして年代別5位の表示がっっ。

「お~これって年代別入賞じゃないだろうか?表彰されて何かもらえるじゃん
自分の記憶では昨年は5位まで表彰されていたはず
やったやった~
トン汁いただいて、コーラ飲んで、シャワー浴びて、パンフレット確認して‥‥‥。
エイジ別表彰は3位までという事実を確認する。がっくし。
話がうますぎると思った。この程度でぬか喜びしてはいけないのだ。

あとは、まったりとしつつ、ゴールを遠巻きに見ながら、お知り合いがゴールするのを待つ。

数時間して、100マイルの1位がゴールするのを見た。
なんとボクが見た、カッコイイ走りのランナーさんだった
速い人だな、とは思っていたが‥。やっぱりいいもの見せてもらった
なお、驚いたことに彼は49歳らしいおまけに2位のランナーさんも
50歳台とのこと。
いや~希望持てるな~(レベルは違うが

 感想

あいかわらず厳しいレースだった。
面白味もなく(ごめんなさいね)、厳しいレース。雨まじりが幸いし、暑さに苦しめられる場面は
少なかったが、大変だったことに変わりはない。
なぜこのレースに3度も出てしまったのか?
毎度のことだがレース中は「もうダメ、絶対今年でおんたけ引退する
と心に誓うのだが、なぜかそのことを忘れてしまう。見事な忘却力。

降雨により一部コースが崩れたらしい。ひしゃげたガードレールがあったり、抱えきれないほどの
岩が路上に転がっていたり。だが、地元の方々がレースのためにコースの修復を行ってくれた
そうな。ありがたいことです。
少ないながらも助けられた各エイドのスタッフさんにも感謝。

来年は‥どうだろう?きっとまた苦しかったことを忘れているかも。
そして、走り出してから「あ~そうだ、この苦しい感じ、これ嫌なんだよな~」と
思い出すことでしょう。